まず結論から
- 「スタッツくん」と呼ばれているのは、トラックメーカーのSTUTSさんのことです。音楽をしている吃音のある人は珍しくなく、米国吃音財団は俳優・歌手・エンターテイナーを分野ごとに挙げた一覧を公開しています。
- 英国の支援団体STAMMAの一覧も分野ごとに区分されていて、多くの項目に本人が吃音について語った言葉が添えられています。
- 研究の側では、吃音は話すときのタイミングとリズムの流れが乱れる症状として位置づけられていて、外から聞こえてくる音に自分の声を合わせる課題では、吃音のある大人のそろい方が有意に弱かったと報告されています。「音楽ができる=吃音が軽い」という話ではありません。
- 誰かと声をそろえて同時に読むと、その場の詰まりは大きく減ります。模擬的な発表の場面で、詰まった音節の割合は平均10%から3%未満まで下がったという報告があります。
- ただし、リズムのゲームで吃音そのものが減るかどうかは、まだ確かめられていません。3週間のリズムのゲームでは、吃音の出方は対照のゲームと比べて有意には減りませんでした。
ただし、いちばん肝心なことを先に断っておきます。STUTSさん本人が自分の言葉で吃音について語った資料には、この記事で開けた範囲では行き当たりませんでした。だからここでは、症状の重さや診断名は書きません。そして上に挙げたのはいずれも「集団を平均するとこうだった」という研究の結果で、特定の誰か一人の話し方や才能を説明するものではありません。
テレビに映った話し方に、自分を重ねた人がいる
有名な人の吃音の話は、たいてい本人からではなく、それを見た誰かの言葉として広がっていきます。「スタッツくん 吃音」という言葉の周りにも、そういう文章が並んでいます。その中に、吃音のある本人が書いたものがありました。
当事者の声(吃音について書き続けている個人ブログの書き手。テレビ番組を見た感想として書かれた回です)
話し方のリズムやテンポで気になる点があって、書きたくなった。
早口・身振り手振りを使う・落ち着かない話し方。
場の雰囲気(この場面でこのフレーズ[授業なら正解を言って終わらす])で求められ、適切なタイミングで言おうと意識してしまう。
この書き手は、STUTSさんが出演した音楽番組を続けて2本見て、その話し方について書いています。同じ回の中で「STUTSさんは吃音持ちさんだ」と書き、朝日新聞デジタルマガジンの記事を引いたうえで、画面の中の人と自分が「ダブって」見えて「くすぐったく」なった、と記しています。有名な人の話し方を見ているようでいて、実際に見ているのは自分の話し方の記憶です。この「言うタイミングを意識してしまう」という感覚は、研究が扱ってきたテーマとも重なります。
出典: 他人の話し方と「いじめられる方はあるけどいじめる方は経験ない」話(吃音(どもり)ネタを貼ってくブログ)(台帳: V0028)
こうした文章が積み上がる場所として、いまはSNSがあります。日本吃音・流暢性障害学会の解説も、国内の自助団体がX(旧Twitter)・Instagram・FacebookなどのSNSやYouTubeなどの動画配信サイトを活用して、盛んに情報発信を行っていることに触れています。
そのSNS上で吃音がどう語られているかを数えた研究があります。反応の大きかった「#stuttering」付きの投稿153件を調べたところ、69.93%が肯定的な内容で、その多くは自らを吃音の代弁者(当事者の立場で発信する人)と名乗るアカウントによるものでした。否定的な内容は6.54%、どちらでもないものが23.53%です。投稿の中身は、吃音とともに成し遂げたことを称える、吃音についての理解を広げる、支え合いながら困難を乗り越える、誤解に向き合って偏見を減らす、制度や政策の改善を訴える、という五つのまとまりに分かれたと報告されています。
同じ研究は、こうした受け取られ方を形づくるうえで医療の専門職と支援団体が大きな役割を果たしていたとし、SNS上の吃音の表され方には支えになる面と偏見を強める面の両方があると結論づけています。数えたのは人ではなく投稿で、Xという一つの場の、反応の大きかったものに限った観測です。
その言葉を知ったきっかけが、ネットだった人
有名な人の名前から吃音にたどり着くのは、好奇心だけの話ではありません。自分の困りごとに名前がつく瞬間が、画面の向こうから来ることがあります。
当事者の声(アラサーの女性/個人ブログ note。氏名・居住地・職業は非公開)
たしかそのタイミングで、『吃り』をググったんだと思います。そしてTwitterで吃音を検索。想像以上に吃音もちの方々が多くいて、私と同世代の人もたくさんいて、驚きました。同時に、嬉しかったのを覚えています。
そこから吃音もちのお友達が出来たり、当時放送していた福山雅治さんのドラマ『ラブソング』で吃音が取り上げられていることも知りました。
私が悩んでいた事柄は吃音という症状で、ドラマにもなっている。同じ悩みを抱えている人もたくさんいるんだと、とても安心しました。
アルバイト初日に店長とマンツーマンで挨拶の練習をさせられ、固まったまま声が出せず、翌日に電話で辞めた——その直後のことだったと本人は書いています。幼稚園のころから週に何回か「言葉の教室」に通っていたのに、自分の状態に名前があると知ったのは大学2年のときでした。名前を知ることは、治ることとは別のできごとです。それでも「モヤモヤしていた悩みが、明確な言葉として表せる」ようになったと本人は振り返っています。同じ入口に、いま多くの人が動画や投稿から入ってきています。
出典: 私が吃音だと気付いた時の話。(note)(台帳: V0198)
ただし、入口が同じでも、そこで出会う情報の確からしさは一様ではありません。YouTubeとInstagramに上がっている吃音の動画を言語聴覚士が評価した研究では、言語聴覚士が作った動画は、吃音のある成人や専門家でない人が作った動画より、信頼性と質の評点が高かったと報告されています。YouTubeでは、言語聴覚士の動画は他の医療専門職が作った動画と比べても、質・信頼性・わかりやすさで上回っていました。
ところが、視聴者の反応はその順番と一致しません。同じ研究は、吃音のある成人が作った動画のほうが、言語聴覚士や他の医療専門職の動画より好意的なコメントを多く集めていたことも報告しています。心に届く動画と、情報として正確な動画は、別々に並んでいるということです。だからこの研究は、吃音のある人は自分が見る動画の中身と出どころを注意深く考えるべきだ、と結論に書いています。
外から来るリズムに合わせると話しやすい、という人がいる
音楽と吃音の話は、たいてい「歌えばどもらない」という形で語られます。けれど当事者の工夫を読んでいくと、もう少し手前に、日常の中で外からリズムをもらっている人がいます。ここで出てくる「予期不安」は、話す前から「また詰まるのでは」と身構えてしまう感じのことです。
当事者の声(高校教諭/個人ブログ note。名義は「吃音せんせい」)
普段は、予期不安を感じると「言い換え」をしたり、「フィラー(つなぎ言葉)」でタイミングを計ったりしながら、うまく吃音を回避しているのですが、メトロノームのリズムに合わせてみると不思議と予期不安も緩和されるのに気が付きました。
教育の現場は話す場面が非常に多くて、吃音のある自分にはけっこうしんどい——そう前置きしたうえで、この教諭は自分の試したことを「吃音ノート」に書きためています。メトロノームの拍に合わせると話しやすい感覚がある、というのが出発点でした。調子が悪い日だけ、耳を塞がないタイプのイヤホンを片耳につけて、スマートフォンのメトロノームのアプリを小さめの音量で鳴らしながら話す。拍子と速さまで具体的に書き残しています。あくまで本人が自分のために見つけた工夫で、効果が確かめられた方法として勧められているものではありません。それでも「外から拍をもらう」という一点は、研究が繰り返し扱ってきた条件と重なります。
出典: 耳開けイヤホン×メトロノームアプリ(note)(台帳: V0356)
その「合わせる力」を正面から測った研究があります。標準中国語を話す吃音のある大人16人と、吃音のない19人を、年齢・性別だけでなく音楽の訓練を受けた年数までそろえて集め、だんだん速くなる音の並びに自分の声を合わせられるかを調べたものです。結果は、吃音のある人のほうが声と音のそろい方を示す値が有意に低く、発達性の吃音にリズムの処理の弱さがある可能性を示すと述べられています。
さらにこの研究は、そろい方の強さが、数字を聞いて復唱する課題や、意味のない語を復唱する課題の成績と関連していたことも報告しています。リズムの処理と、短いあいだ頭の中に音をとどめて使う力(作業記憶)が強く結びついている、という読み方です。なお、この研究の抄録には、音楽性の検査の成績とそろい方が関連したという記載はありません。「音楽の得意さ」を測って差が出た、という話ではないということです。
そして、なぜ外から拍が来ると話しやすくなるのか——その仕組みそのものは、吃音症のラッパー達磨さんの記事で詳しく扱っています。この記事では、その手前にある「音を聞き分ける力」と「声を合わせる力」の話を続けます。
音楽と吃音のあいだで、実際に測られていること
「音楽ができる人は吃音でも大丈夫」——そう言われることは少なくありません。けれど研究が測ってきたものを並べると、その言い方はかなり危ういことが分かります。
まず子どもです。吃音のある子ども25人(平均10.06歳・6〜17歳)と、年齢をそろえた定型発達の子ども25人(平均10.38歳・7〜16歳)に、静かな部屋でヘッドホンをつけて、音の高さがどちらに動いたかを聞き分ける課題と、楽器の音色を当てる課題を行った研究があります。高さの向きを聞き分けるのに必要だった音程の差は、吃音のある群が平均3.60半音、定型発達の群が平均2.26半音でした。音色を当てる正答率は、吃音のある群が53.17%、定型発達の群が65.33%です。どちらの課題でも、群のあいだの差は統計的に確かめられたと報告されています。著者は、この結果は注意や短期の記憶と結びついた聴く力全般の弱さの表れかもしれない、と解釈しています。
大人になると、話は単純ではなくなります。3つの研究のデータを合わせて、リズムが同じか違うかを聞き分ける課題を比べた研究では、拍がはっきりする単純なリズムでは群の差はまったく無く、拍がはっきりしない複雑なリズムで吃音のある大人のほうがやや低かったものの、統計的な差には届きませんでした。頭の中に情報をとどめて使う力の得点そのものにも、意味のある差は出ていません。
この研究がいちばん丁寧に示したのは、差の有無ではなく結びつき方の違いです。その力の得点とリズムの聞き分けの成績は、吃音のある大人でははっきりした正の相関を示した一方、吃音のない大人では弱いか、ほとんど見られませんでした。得点で吃音群を上下に分けて比べると、上位の群は吃音のない人と差が無く、下位の群だけが複雑なリズムで成績を落としました。著者は、吃音のある大人は拍に乗るタイプのタイミングの弱さを、時間の長さを一つずつ測って比べる別の仕組みで補っているのかもしれない、と読んでいます。そのうえで、こうしたタイミングの違いが吃音を直接引き起こすとは考えにくいとも明記しています。
では、外から声やリズムをもらう条件はどれくらい効くのか。誰かと声をそろえて同時に話すこと(斉読)が、話し方の自然さを保ったまま流暢さを高めることは古くから知られていますが、実際に使おうとすると生身のもう一人の声が要るため、応用が限られてきました。そこでオックスフォード大学の研究者が、もう一つの声を、本人が事前に録音した自分の声と、文字を読み上げる合成音声で代用できるかを、模擬的な発表の場面で試しています。介入なしで読んだ場合と、ホワイトノイズを流した場合も比較に置かれました。
結果は、どちらの条件でも詰まった音節の割合が大きく下がり、平均で10%から3%未満になりました。ある1人の参加者では、吃音の割合が49%から2%に、朗読にかかった時間が約19分から4分に短くなり、話し方の自然さの評価も上がっています。ただし原典自身が、これは予備的な結果であり、模擬的な場面での観察であり、実際の発表を支えられるかどうかは今後の研究で調べるべきだと書いています。
一方、リズムの練習そのもので吃音が減るかという問いへの答えは、まだ出ていません。小学校高学年から中学生にあたる吃音のある子どもに、リズムのゲームと、同じ音楽は鳴るが合わせる必要のない対照のゲームを無作為に割り当て、3週間自宅で遊んでもらった研究があります。自然な会話の中の吃音の出方について、リズムのゲームの群が対照の群より有意に低かったとは言えませんでした。遊んだ時間が長い子ほど減りが大きいという関係は見られたものの、著者自身が「この2.2%の減りは小さく、日ごとの自然な変動の範囲に収まるかもしれない」という反論を挙げています。
ほかにもいること、そして相談できる場所
音楽をしている吃音のある人は、一人や二人ではありません。米国吃音財団が公開している一覧は、俳優・歌手・エンターテイナー、スポーツ選手、記者や写真家、政府の指導者や公職者、経営者、そして古代の記述までを分野ごとに分け、名前と一行の経歴を並べています。英国のSTAMMAの一覧も分野ごとに区分されていて、多くの項目に本人が吃音について語った言葉が引かれています。どちらも英語です。名前の並びをどう受け止めるかは人によって違い、励みになることもあれば、しんどくなることもあります。その受け止め方については吃音の有名人の記事でまとめました。
そして、誰かの名前を確かめることと、自分の困りごとに手を打つことは別です。本人が吃音の治療を希望する場合には、言語聴覚士による発話の訓練を受けるという選択肢があります。訓練だけで症状が改善しない場合や、吃音に対する不安が強い場合には、カウンセリングや心理療法が役立つこともあるとされています。子どもであれば、小児を扱う言語聴覚士や、ことばの教室の教員が相談先として挙げられています。次のようなときは、一人で抱えずに相談を考えてみてください(あくまで目安で、当てはまらなくても相談して構いません)。
- 発表・面接・電話応対など、避けられない場面が近づいていて不安が強い
- 言い換えや先延ばしで乗り切る負担が大きく、話す前から身構え続けている
- 話す場面を避けるようになり、人付き合いや進路の選択に影響が出ている
制度の側にも根拠があります。2016年に施行された障害者差別解消法により、学校や職場での吃音を理由とした差別的な言動・扱いは禁止されていて、発表や電話応対の免除、試験などでの面接時間の延長といった合理的配慮を求めることができます。その際に、医師の診断書や言語聴覚士の報告書の提出が求められる場合があるとも書かれています。
同じ立場の人と会う場もあります。1965年に発足した「言友会」は日本で最も歴史が古く、定例会や全国大会を開いています。近年は若者を対象とした団体や、女性の集いを開く団体も設立されています。自助団体に参加してほかの吃音のある人と出会うことが、吃音を否定的に捉えることが減るといった心理的な変化のきっかけになることもあるとされています。
「あの人も吃音」の話で陥りがちな3つの落とし穴
落とし穴1 − ネットに書いてあることを、本人が言ったことだと受け取る
有名な人の吃音の話は、本人の発言としてではなく、それを見た誰かの要約として広がります。この記事でも、STUTSさん本人が自分の言葉で吃音について語った資料には行き当たりませんでした。だから、症状の重さや診断名をここに書くことはできません。動画や記事は、同じように見えても作り手によって確からしさが違い、反応の大きさは正確さの目印になりません。「誰が言っていることなのか」を一度たどってみるだけで、読み方は変わります。
落とし穴2 − 「音楽ができる=吃音が軽い/才能がある」と結びつける
研究が測ってきたのは、音の高さや音色を聞き分ける力と、外から聞こえる音に自分の声を合わせる力で、どちらもむしろ吃音のある人のほうが弱い側に出ています。音楽をしていることと、話すときの困りごとの重さは、外から結びつけて読めるものではありません。「あの人にできたのだから」という言い方は、うまくいかなかったときに本人の努力不足にすり替わります。
落とし穴3 − 「リズムの練習をすれば治る」と本人や家族に勧める
誰かと声をそろえる条件でその場の詰まりが減ることは確かめられていますが、それは測っているあいだの話で、訓練の効果でも日常会話への持ち越しでもありません。リズムのゲームを3週間続けた研究でも、吃音の出方は対照の群と比べて有意には減りませんでした。訓練や相談は言語聴覚士に向けてください。
よくある質問
スタッツくん(STUTS)さんに吃音があるというのは本当ですか?
吃音があると紹介している記事やブログは複数あり、吃音のある本人が書いた個人ブログにも、番組を見てそう記した回があります。ただし、この記事で開けた資料の中に、本人が自分の言葉で吃音について語ったものはありませんでした。したがって、ここでは「そう紹介されている」までにとどめ、症状の重さや診断名は書きません。一次の発言が確認できた時点で、この記事を更新します。
音楽をしている吃音のある人は、ほかにもいますか?
います。米国吃音財団は俳優・歌手・エンターテイナーを含む分野別の一覧を公開しています。英国のSTAMMAの一覧も分野ごとに区分されていて、多くの項目に本人が吃音について語った言葉が添えられています。どちらも英語の資料です。日本の当事者の言葉については、当サイトの音楽家の記事と有名人の記事でまとめています。
吃音があると、音やリズムを聞き分ける力は弱いのですか?
子どもでは差が報告されています。音の高さの動きを聞き分けるのに必要な音程の差は吃音のある群で平均3.60半音、定型発達の群で2.26半音、音色を当てる正答率は53.17%と65.33%で、どちらも統計的な差が確かめられました。一方、大人では単純なリズムで群の差は無く、複雑なリズムでもわずかな差にとどまり、統計的な差には届いていません。同じ研究は、こうしたタイミングの違いが吃音を直接引き起こすとは考えにくいとも述べています。
リズムやメトロノームに合わせる練習をすれば、吃音は治りますか?
そうは言えません。誰かと声をそろえたり、録音や合成音声に合わせたりすると、その場の詰まりが平均10%から3%未満まで減ったという報告はありますが、原典自身が予備的な結果であり模擬的な場面での観察だと書いています。3週間のリズムのゲームでは、吃音の出方は対照の群と比べて有意には減りませんでした。訓練を受けたい場合は言語聴覚士に相談してください。
ネットやSNSで吃音の情報を見るとき、何に気をつければいいですか?
作り手を確かめることです。言語聴覚士が作った動画は、吃音のある成人や専門家でない人の動画より、信頼性・質・わかりやすさの評点が高かったと報告されています。一方で、好意的なコメントが多く集まっていたのは吃音のある成人の動画のほうでした。X上の吃音の投稿を調べた研究も、支えになる面と偏見を強める面の両方があると結論づけています。国内の自助団体もSNSや動画配信サイトで発信しており、団体の情報は出どころをたどりやすい入口になります。
まとめ
- 「スタッツくん」はトラックメーカーのSTUTSさんを指す呼び方。吃音があると紹介する記事やブログはあるが、本人が自分の言葉で語った資料はこの記事の材料の中には無かったので、症状の重さや診断名は書いていない。
- 音楽をしている吃音のある人は珍しくなく、米国吃音財団と英国STAMMAが分野別の一覧を公開している。
- 吃音は話すときのタイミングとリズムの流れが乱れる症状として位置づけられ、外から聞こえる音に自分の声を合わせる力は吃音のある大人のほうが弱かった。子どもでは音の高さや音色を聞き分ける力にも差が報告されている。
- 大人のリズムの聞き分けでは群の差は小さく、頭の中に情報をとどめて使う力との結びつき方が吃音のある人でだけ強かった。著者はタイミングの違いが吃音を直接引き起こすとは考えにくいとしている。
- 誰かと声をそろえる条件では、模擬的な発表の場面で詰まった音節が平均10%から3%未満に減った。ただしリズムのゲームでは吃音の出方は有意には減っていない。
- ネット上の吃音の情報は、作り手によって確からしさが違い、反応の大きさとは一致しない。相談したいときは言語聴覚士やことばの教室、自助団体が入口になる。